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小川三知のステンド・グラス    2011年1月18日(火)

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使っている眼鏡が合わなくて頭痛がしてくるので、上野池之端の小川眼科に検眼に行った。眼科にかかることなんて普段はめったにないのだが、目のトラブルの際は迷わず小川眼科に行くことにしている。小川眼科は池之端のバーやクラブなどがひしめく真っ只中にあって、日が暮れてから男一人で歩こうものなら客引きのお兄チャンやオネエチャンで大変な場所である。
昭和4年に建てられた超レトロな建物も一見の価値があるが、女医さんばかりの院内も昭和を思わせる妙に心和む空間である。診察室と待合用の椅子が同じ部屋にあるので、見ていると地元のおばあちゃんなんかが、先生相手に長々と嫁の愚痴などをこぼしていたりする。月、水の検眼の日は専門のベテランの老先生(男性)が診てくれる。
ぼくはここ数年、眼鏡屋さんの検眼で済ませていたのだが、これは大きな間違いだったということに改めて気がついた。話術が巧みな老先生が一時間くらいかけて丁寧に検眼してくれて、人間には利き手と同様に利き目というのがあることを始めて知った。
ぼくは普段カメラのファインダーを左目でのぞくのだが、検査の結果ぼくの効き目は右だということが判った。老先生が手元にあった紙きれの真ん中に1.5cmほどの四角い穴をあけて、手品のような面白いテストをしてくれた。椅子に座って両手でその紙きれを持ち、そのまま両手を伸ばして紙きれを顔の正面に持っていく。その状態で両目を空けて、遠くの壁の一点の文字を見る。次にその状態のまま片目ずつその文字を見る。するとなんと右目だと文字が見えるのだが左目に換えると全く視野が無くなる。つまりぼくは右目(効き目)の方で普段モノを見ているということらしい。みなさんも試してみてください。
小川眼科のもうひとつの楽しみはステンド・グラス作家小川三知の作品が随所で見られることである。小川三知の作品は鳩山記念館(旧鳩山一郎邸)や国立科学博物館(旧東京博物館上野新館)、小笠原伯爵邸などで見ることができるが、小川眼科の創設者小川剣三郎は三知の弟にあたるそうだ。
古い建物が次々姿を消していく中、建築遺産的なこの建物がいつまでも現役でいてほしいと思う。楽しみに行ける病院なんて、そうざらにはないですものね。

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by tatsuokotaki | 2011-01-18 20:28 | Trackback | Comments(0)

小瀧達郎気紛れ日記

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