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江ノ島展望灯台        2010年11月21日(日)

江ノ島展望灯台        2010年11月21日(日)_b0011771_1719311.jpg
ギャラリー・バウハウスで開催中の写真展「THE COLLECTION」に展示した「江ノ島」の写真について、11/20(土)付産経新聞に掲載された記事です。

【写眼】小瀧達郎「江ノ島」(平成12年)
■もう見られない夜景

今年も街中にクリスマスのイルミネーションがともり始めた。小瀧達郎が江の島(神奈川県藤沢市)で撮影したこの夜景を見て、感傷的になる人がいるかもしれない。
「壊される前に撮っておかなきゃと思って、それっきり。実は初公開なんですよ」
写っているのは現在の展望灯台ではなく、青い塗装が特徴の旧展望灯台。昭和26年に設置され湘南のシンボルとして活躍したが、老朽化が進み平成15年に撤去された。掲載作と同じ夜景は、この場所ではもう見られない。
4×5の大判カメラは、小さな明かりや雲の形を細かく描写する。灯台の電飾は華やかで温かいのに、人の気配はなくて寂しげ。どこかあやしい雰囲気もある。米作家、レイ・ブラッドベリの小説に出てくる、海辺の遊園地を連想させる一枚だ。
小瀧といえば、1980年代に月刊誌「マリ・クレール」(昨年休刊)の黄金期を彩ったヨーロッパの風景写真のイメージが強い。海外撮影の傍ら、昔住んでいた鎌倉近辺も撮りためていたという。「江の島って夕暮れどきのシルエットが(仏の)モン・サン・ミシェルと似ていませんか? 信仰の場というのも同じです」
この構図では島全体のシルエットは分からない。想像で2つの島を重ね合わせてみる。フレームの外を自分の手で描いているようで、楽しくなってきた。(海老沢類)

Copyright 2010 The Sankei Shimbun & Sankei Digital

Linhof Master Technika 4x5 Super-Angulon 72mm f5.6 FUJIFILM NS
by tatsuokotaki | 2010-11-21 04:00 | Trackback | Comments(0)

小瀧達郎気紛れ日記

by tatsuokotaki
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