小瀧達郎気紛れ日記


by tatsuokotaki

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失われた時間ーパリー    2005年3月30日(水)

森山大道氏の『犬の記憶』(河出文庫)の中の“パリ”の話を読み返していて、思わず自分のパリ体験を重ねてしまった。森山氏が私設ギャラリーの開設を思いたってパリに居をかまえたのは1988年。ぼくのパリ初体験は少し遡る1979年の春の事だった。30歳の誕生日をわずかに過ぎた、年齢的には“遅れてきたパリ体験”だったかもしれない。
当時親しかった写真家のH氏がしばらくパリに住むことになって、彼をたずねるかたちでそれは実現した。それまで、結構日本に拘ってきた30歳の写真家(ぼくのこと)がパリで受けたカルチャー・ショックはそれ相当に大きなものだった。
森山氏がギャラリー開設に苦戦したように、フランス人社会は、ふらりとやって来た外国人に対して決して容易くなかった。僕自身のパリ生活も多分にほろ苦く、楽しみより苦渋の日々の方が多かったような気がする。そんな中で、ぼくの最初の写真集『巴里の大道芸人』(求龍堂)は生まれた。

パリを訪れたエトランジェたちがパリを去る前に一度は このモンマルトルの丘からパリの町を眺める。 ―中略― この町に生まれなかったのを悔やむような羨望の気持で眺め続ける。 そして、いろいろあったけれど、…やはりパリに「ありがとう」と心で告げる。
亡くなった堀内誠一氏の著書『パリからの旅』より。
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# by tatsuokotaki | 2005-03-31 00:09

山本鼎と農民美術         2005年3月11日(金)

昨日は群馬県松井田町で、自生の福寿草を撮影して小諸の中棚荘に泊まった。季節外なので林檎風呂ではなかったが、いつものように星を眺めながら入る露天風呂は最高に気持ちが良かった。
11時に中棚荘を出て、懐古園前にある“べにや民芸店”の二階でコーヒーを飲む。顔見知りのご主人としばらく世間話をしたあと、地元の陶芸家の作品を数点購入。
その後、久しぶりに上田へ行ってみることに。小諸は新幹線が止まらなかったせいか寂れる一方と、“べにや民芸店”のご主人が嘆いていたが、上田は別所温泉への中継地ということもあり、そこそこ活気がある。刀屋で天ざるそばで昼食。おそばの量が多く(たぶん神田やぶそばの5~6倍はある)びっくりする。味は極めて普通。上田から別所温泉は、25年前に『銀花』という雑誌の撮影で来たことがあって、その時取材したアライ工芸を訪ねてみた。上田は画家の山本鼎が、大正末にフランス留学帰りにロシアで見た農民美術を農閑期のお百姓さんたちに広めようと、農民美術運動を興した場所でもある。アライ工芸の二階には、農民美術の後継者の一人であった荒井貞雄氏の1920年代からの作品が残っていて、改めて見せていただいた。白樺や朴を素材にした木彫りの作品は、ロシアと日本が融合したなかなか魅力的なものばかり。ピノキオの顔をモチーフにした帽子掛けや魚の図案の木製の電気の傘など、日常使えるものが多い。残念ながら現在作られているものは僅か数点しかなく、ぼくが気に入って20年以上も使っている鳩の砂糖壷の作者、春原要(スノハラカナメ)氏も数日前亡くなったとか。アライ工芸にあった春原作品を数点譲ってもらう。
せっかくなので市内にある山本鼎記念館をひとまわりして、元呉服店の民家を改造したというコーヒー屋さん“森文”へ行く。
声を掛けても誰も出てこないので、勝手に座敷にあがってCDを次々とかけまくって待つこと30分。近くの酒屋のご主人が心配して大声で奥に声をかけてくれた。
しばらくして若い店主がねぼけた顔をして出てきた。寝てたみたい…。
入れてくれたコーヒーはとてもおいしかった。
通りに出たらお隣も民家を改装した何やらおいしそうな」パン屋さんなので入ってみた。東京にも店がある“ルヴァン”という天然酵母パンの支店とか。焼きたてのパンをかじりながら東京に向けて車を走らせた。
# by tatsuokotaki | 2005-03-15 03:17

 駐車違反         2005年3月9日(水)

夕方、銀座のHMV前で久しぶりに熊本の友人のOさんと待ち合わせ。人形町の来福亭で食事する。人形町には日本家屋で昔ながらの洋食を食べさせる有名店があるが、味は来福亭の方が遥かにウマイ。
こちらは小さな店なので、テレビで紹介されて常連さんに迷惑をかけてはと、一切マスコミに登場しない。今どきめずらしく節操のある店なのだ。
ポタージュ・スープ、コロッケ、エビフライ、オムライスと何をとっても美味しいが、ここのキャベツの千切りは天下一品だ。何でもコツはキャベツの繊維にそって、刻む方向があるそうだ。
久しぶりにOさんとお会いして話が長くなり、お腹も一杯で店の近くに停めておいた車に戻ったら、何とドアミラーにしっかりと駐車違反のタグが。大きな声ではいえないが、交通違反の点数が現在8点(スピード違反2回に駐車違反1回)。それが今月の25日で消えるはずだった。一年間違反も無く実に模範的な運転をしてきたというのに。
刑期を終えて出所をひかえた囚人が、間際になって「アナタもう一年ね」と言い渡されたらこんな気分だろうか。でも違反をしたぼくが間違いなく悪い。
水天宮下の交番に行ったら、おまわりさんが実に低姿勢で「このあたりは最近事件が少なくて暇なもんで」とさかんに言い訳され、こちらのほうが恐縮してしまった。
まあ神様が「もう一年違反をせず、安全運転をしなさい」ということでしょう。でも人形町は駐車場が少ないんだよな―。
# by tatsuokotaki | 2005-03-15 01:11

山谷の「カフェ・バッハ」       2005年3月6日(日)

昨夜は徹夜で仕事をしたので、朝10時にベッドに入って午後3時に起床。御茶ノ水の丸善で文具など買物してから、雑誌で見た山谷の「カフェ・バッハ」へ行ってみた。浅草で信号待ちをしながら神谷バーの建物の丸窓の明かりが美しいなーと思った。
浅草界隈はぼくのテリトリーだが「カフェ・バッハ」は知らなかった。昔は新宿の「青蛾」や「風月堂」、神保町の「きゃんどる」「李白」(こちらは健在)、本郷の「ルオー」など好きなカフェがあったが、次々と姿を消してしまった。東京にも京都の「イノダコーヒ」のような店があったらいいなと思う。
「イノダコーヒ」はまさにヨーロッパのカフェを思わせる店で、朝早く行くと近所のダンナ衆が新聞を読みながら、仕事前の一杯のコーヒーを楽しんでいる。観光客も来るが、地元の人達の生活にしっかり根付いているところが好きだ。
「カフェ・バッハ」はフレンチ・レストランのシェフ、アラン・デュカス氏がお気に入りとか。混んでいたのでコーヒーを一杯飲んで、豆を2種類ほど買って店を出た。
東京駅八重洲口地下の「日山」でステーキ用の肉とハム、PAULでパンを買って神田駿河台下のレンタルCD屋さんで綾小路きみまろ『交通安全漫談』のCDを借りた。
去年アメリカに仕事に行った際、高速道路で事故渋滞に遭遇しスタッフ全員クサリきっていた時、同行のk氏がおもむろに取り出したのが綾小路きみまろの漫談CDだった。その時、こんなCDが出ているのかと驚いたが何とベスト・セラーで、きみまろ氏は山梨に御殿のような家が建ったそうだ。昨今のお笑いブームは、暗い世相を反映しているのかもしれないが、笑って一時いやなことを忘れるのも一案かもしれない。
レジに行く際ちょっとハズカシかったので、Joni MitcellのCDに挟んで借りた。
# by tatsuokotaki | 2005-03-07 04:56

雨の一日             2005年2月16日(水)

未明に強い地震で目が覚めた。ついに大地震襲来かと、ベッドの中で半分起き上がったまま、じっとしていたらまもなく揺れが止んだ。テレビをつけたら震源地は茨城県南部とか。テレビ局の地震に対する臨戦態勢も相当素早くなっている。
再び眠りについてに9時起床。今日はモデルさんを連れて、箱根の芦ノ湖へ撮影に行く予定だったが朝から冷たい雨。撮影は延期することに。
ポストに新聞をとりにいったら、鎌倉の甘糟幸子さんから「梅の花が咲き始めました」とのお便り。甘糟さんとは鎌倉の花をテーマに、洒落た本を創る計画をしている。久しぶりに電話をしてしばらくおしゃべりする。現在、2月締め切りの短編小説に取り組んでいる最中とのこと。
雨なので午後は買物に出かける。本郷にあるスコス・ステーショナリーズ・カフェで、ドイツ製の筆記具やファイルなど購入。
神田の“竹むら”で粟ぜんざいを食べて、久しぶりに蕎麦屋の “まつや”を覗いたら、空いていたのでごまそばを注文して遅い昼食。
銀座に廻って新店舗が出来たレモン社で、八ッセルブラッド用のフィルターを買って帰宅した。
# by tatsuokotaki | 2005-02-17 00:10

二度目の七里川温泉        2005年2月13日(日)

写真のセレクトが朝の5時までかかったので、目が覚めたら12時を過ぎていた。
部屋の掃除を済ませて、セガフレードでカフェ・ラッテとパニー二で朝食。そのまま車で房総の七里川温泉へ向かう。館山自動車道の姉崎袖ヶ浦インターチェンジを出て、君津~久留里~亀山湖と、のどかな田園風景の中をドライブ。途中、地元のJAの直売所でイチゴや切花を買う。ウサギのミミ公のために、泥のついたままのニンジンも一袋。
七里川温泉は、昨年の暮れ房総に水仙の撮影に来た際偶然みつけたのだが、鄙びた風情が気に入って今回で2度目だ。何でも箱根の強羅と泉質が似ているそうで、加熱はしているが硫黄泉の掛け流しだ。前回と同じように浴室の窓を開け放って、遠くの山並みを眺めながらゆっくりと温泉に浸かる。今日は羽田に向かう飛行機が頭上を通過して行く。
となり町の大多喜から、一日おきにこの温泉に来ているという年配の男性に話しかけられた。先日山歩きをしていたら、白骨化した鹿に出会ったという。二本の角が頭蓋骨にしっかりと付いていて、何やらとても貴重な例だそうだ。鹿がいるのですか?と聞いたら鹿もイノシシもサルも沢山いますよとのこと。
一時間ほど温泉に入っていたら体中がポカポカ。脱衣場で裸で涼んでいるところへ、ミラノにいる娘から携帯に電話が入った。今年から始まる新国立劇場の演劇研修所の願書の件で話をした。
湯上りは前回来たときと同じく、炭火の入った囲炉裏で夕食。一夜干しの大きなイカと焼きおにぎりを自分で焼いて食べる。食事が1000円と入浴料が500円、しめて1500円という安さ!食事を済ませて外に出たら辺りは漆黒の闇。ユーミンの曲を聴きながら東京に向かった。
ひとりの静かで平和な日曜日だった。
# by tatsuokotaki | 2005-02-14 00:06

代官山から渋谷へ         2005年2月11日(金)

久しぶりに電車に乗って、代官山にあるログハウスの展示場へ行く。普段ほとんど車を使って移動しているので、切符を買うのにまごついてしまう。展示場をひとまわりして、係りの人の説明を受け、カタログをもらってから渋谷へ。
渋谷の街の人の多さには、いつものことながら恐怖感さえ覚えてしまう。東京に大地震が起きたら、この路上に溢れた人々は一体どうなってしまうのだろうなどど思いつつ、センター街をぬけシネパトスへ。マクドナルドのハンバーガーばかりを、30日間食べ続けたという記録映画『スーパーサイズ・ミー』を観る。感想は無い。1800円返せ!30日間も食べ続けなくともマクドナルドは体に良いと思わないし、子供にはぜったい食べさせたくない。
先日、井筒和幸監督の『パッチギ』を観たが、こちらは浮付いた韓流ブームに水を浴びせるような痛快さもあって、なかなか面白かった。ヒロインのキョンジャ役の沢尻エリカは、デビュー当時の烏丸せつ子を思わせる。
自宅のある御茶ノ水駅に着いて、聖橋を渡りながら人が少ない事にホッとした。
# by tatsuokotaki | 2005-02-12 03:13 | Trackback | Comments(0)

サイモン&ガーファンクル       2005年2月1日(火)

10時に家を出て、東名厚木から小田原厚木道路経由で二宮へ。
二宮町役場に車を駐車して、吾妻山公園へ菜の花の撮影に行った。雪を被った富士山を背景に、満開の菜の花が眩しいくらいに輝いている。
日本海側は大雪だそうで、山の上にある吾妻山公園も風が冷たい。相模湾が真っ青で、遠くに江ノ島も見える。
刻々と変化する富士山頂の雲の様子を見ながら、午後3時まで撮影。
体が冷えきってしまったので、箱根の天山で温泉に入って夕方帰路に就いた。
帰宅する前に銀座のHMVに寄って、発売されたばかりのサイモン&ガーファンクル『オールド・フレンズ/ライブ・オン・ステージ』のDVDとCDを購入。昨年行われた全米ツアーの、二ューヨークとニュージャージー公演を収録したものだ。
去年ナッシュビルに行った際、お世話になったM氏からS&Gのナッシュビル公演が素晴らしかったとの話を聞かされていて、ライブ映像が出るのを心待ちにしていた。全24曲にも及ぶ映像は見応えがある。
以前発売されたS&Gニューヨーク・セントラル・パークの公演はバック・バンドが前面に出すぎていて、全体のサウンド作りがイマイチ好きになれなかった。今回はポールの弾くアコースティック・ギターを中心に音創りがされていて、'97のMartin“OM42ポール・サイモン・シグネチャー・モデル”が実に良い音を出している。ポール・サイモンは相変らず神経質そうだが、彼の“永遠の少年”ぽい一面にはちょっと他人事でないシンパシーを感じるときがある。
# by tatsuokotaki | 2005-02-03 01:03

蝋梅(ロウバイ)の郷        2005年1月10日(月)

群馬県松井田町へ蝋梅(ロウバイ)の撮影に行った。去年は2月に来たが、今年は開花が早いので、ひと月早めてやって来た。予想通り蝋梅はすでに満開。
松井田町上細野高原には、30年前から地元農家の有志によって蝋梅が植えられ、現在その数一万本以上。近年“ろうばいの郷”として、広く知られるようになった。
中国原産の蝋梅は唐梅とも呼ばれ、蝋細工のごとき黄色い可憐な花が、ほのかな香りと共に早春を告げてくれる。
今日は成人の日でお休みなので、他県ナンバーの車もけっこう多い。天気は良いが上州名物のからっ風が冷たい。花をクローズ・アップで撮影する時、風の日は苦労する。レンズの絞りを深くすると、その分シャッター・スピードが遅くなり、花がブレてしまう。仕方がないので片手で花の咲いた枝を押さえながら撮影した。
約3時間の撮影を終えて、園内にある竹ハウス(竹を組んで建てた小屋)で休憩。去年は囲炉裏で焼いた下仁田葱を、農家のおじさんがごちそうしてくれたっけ。心身共に極度に落ち込んでいた時で、「これを食えば風邪もひかないし元気になるよ」というおじさんの気持ちが嬉しかった。
今年も竹ハウスでは、農家の人たちが農産物やお花、漬物などを並べている。下仁田葱をたくさん入れたキツネうどんとおにぎりで昼食。デザートは同じく園内にある炭焼き小屋で焼いた熱々の焼きイモ。心まで温かくなって、今夜の宿、小諸の中棚荘へ。
中棚荘は去年も泊まったが、林檎を浮かべた温泉が最高に気持ちいい。料理もおいしいし、その上値段もとてもリーズナブルだ。
温泉に浮かんだ林檎で、ジャッグル(お手玉)をしている変な外人がいたので話しかけた。ロンドンから仕事でやって来たイギリス人で、成田からここに直行したという。温泉は最高にリラックスできるとのこと。そういえばイギリスには温泉ないもんなー。
露天風呂から、澄んだ夜空にきらきらと輝く冬の星座が見えた。
# by tatsuokotaki | 2005-01-12 19:27

井上公三氏のアトリエへ    2005年1月3日(月)

朝食を済ませT氏と二人で画家の井上公三氏のアトリエに行った。井上氏は夏はフランスのアトリエ、その他の季節は伊豆で仕事をしているそうだ。
現在アクリル絵の具を使った椿の連作5点の内、最後の一枚に取り組んでいるそうだ。お昼には奥様におしいお餅をごちそうになって、時計を見たらもう午後の2時。絵や写真、フランスの話など話題はつきないが、今日水戸へ帰るT氏の支度もあるのでおいとますることにした。
宿に戻って帰宅するT氏を見送ってから、ひとりで子浦漁港へ。釣りをしようと道具は持って来たのだが、まだ果たせなかったので港でアミエビの餌を買って、岸壁で小魚を釣って遊ぶ。30分ほどして、風が強くあまりに寒いのできりあげた。
まだ時間が早いので妻良をぬけて吉田海岸へ。伊豆というより津軽の海岸のような荒々しい風景だ。夕景を少し撮影してから、撮影の小道具に使えそうな流木をひろった。
今夜はMさん母子と、君島夫妻と一緒に夕食。南伊豆でのお正月も最後の夜だ。
3日間が楽しく、あっというまに過ぎた。
# by tatsuokotaki | 2005-01-06 22:33

南伊豆のお正月        2005年1月1日(土)

お正月を一人でどう過ごそうと思いあぐねていたのだが、年末に南伊豆の子浦にある“Blue in green”に電話をしてみたら、どうぞ泊まりに来て下さいとこころよい返事。思いきって一人で出かけることにした。“Blue in green”は南伊豆に撮影に行く度にコーヒーを飲みに寄っていて、ぼくの気に入りのカフェだった。最初は奥様と、後にご主人と仲良くなって階上の部屋など案内していただいて、その時始めて宿泊できることを知った。いつの日か泊めていただこうと思っていたが今回それが実現した。
東名高速は元旦の下りなので問題なかろうとたかを括っていたら、あにはからんや。昨日の雪の影響がまだ残っていて、途中から大渋滞。しかたないので箱根ターンパイクを抜けようと料金所までたどり着いたら入口でチェーン規制をしていて、頭のかたそうなオジサンがスタッドレスはダメ!と通してくれない。しかたなく再び東名へU ターン。一時間以上のタイムロスだ。宿に着いたのが夜の8時。いままでの最長記録かもしれない。
食事の時間にだいぶ遅れてしまったが、炭火の入った囲炉裏風のテーブルを囲んで、沼津からアルファ75でやって来たY氏カップル、高校生時代のなかよしグループだという若い女性3人組、ぼくの後から到着した水戸の小児科医のT氏等と共にワインを飲みながら夕食。ぼくは相当人見知りが激しい性格で、はじめて会った人達と一緒に食事をするなんて苦手なことなのだが、何ともみな良い人ばかりで、自然に雰囲気に熔けこめて楽しい時間を過ごすことができた。
 
# by tatsuokotaki | 2005-01-06 17:20

久しぶりの発熱         2004年12月6日(月)

風邪をひいて、昨夜久しぶりに発熱(38度)した。ぼくは平熱が35度台なので結構きつい。午後から湯島のO医院に。O先生は、以前ぼくが湯島に住んでいた頃からのかかりつけで、娘が小さい頃によくお世話になった。写真が趣味のO先生は、文京区のお医者さん達の写真倶楽部に所属していて、以前何度か作品の講評会の審査員として呼んでいただいたことがある。近頃は娘より、ぼくの方が公私共々お世話になっている。
診察後、いつものように「おとなしくして寝てなさいよ」と優しく言われる。
まっすぐ帰宅すればよいのに、O先生のお言葉にさっそくそむいて足は上野へ。不忍池でスカート姿であぐらをかいて、煙草をふかしながら客待ちをしているオカマさん(面白くて大好きだ)を眺めながら西郷さんの真下にある古本屋“上野古書のまち”へ。上野もアメ横はすっかりきれいになってしまったが、松竹の映画館があるこの界隈は昔の上野の猥雑さが残っている。昔ながらのお土産を売る店や大人のオモチャ屋、最近出来た100円ショップ等々、まさに“上野”といった感じだ。“上野古書のまち”も一昔前の古本屋の趣きをのこした店で、沢山のエロ本の中に結構掘り出し物が見つかる。
一時間ほど本探しをしていたら、さすがに熱でふらふらしてきてタクシーで帰宅。ヘルムート・ニュートン写真集『夜のアルシーブ』リブロポート、つげ義春『必殺するめ固め』晶文社,富岡畦草『石のかまくら』東京中日新聞社など購入した。
# by tatsuokotaki | 2004-12-10 20:15

フライ・フィッシング         2004年11月6日(土)

久しぶりに山梨県の鹿留に鱒釣りに出かけた。十年来、毎年夏休みはイギリスの川で釣りをしてきたが、今年はいくつかの事情が重なってそれが叶わなかった。
イギリスには素晴らしい川がたくさんあって、有名なテスト川やイッチェン、エイボン、エデン、ワイリーとあげだしたらきりがないくらい様々な川で釣りをした。
イギリスは日本と違って、川を基本的に個人が所有しているため、釣りをするには川のオーナーにお金を払う。川にはビートと呼ばれる境界があり、それぞれのビート毎に所有者がいる。そして、専任のギリー(釣りのガイドや伸びすぎた藻の刈り取りなどをする)によってそれらの川は完璧に管理されている。
フライ・フィッシングはもともとイギリスの貴族の嗜みから始まったといわれるが、遊びに対する徹底ぶりはイギリスで釣りを経験すると身をもって実感させられる。釣り場の環境の良さはもとより、釣りの楽しさが濃密そのものなのだ。
これは釣りに限らないかもしれないが、この濃密さを作り出している裏側には、イギリス人の遊びに対する貪欲なまでの探究心が見える。因みに大英博物館その他の膨大なコレクションを見よ。世界中からよくぞあれだけありとあらゆる品々をくすねて?きたと思いませんか。良くも悪くもあれだけのしつこさは、国民性としても日本人は持ち合わせていないような気がする。
ぼくは一昨年、ウエールズの山の上に素晴らしい湖をみつけ、ふたつの夏をここで過ごした。湖畔に一軒だけのホテルの目の前が湖で、朝起きてから寝るまで頭の中は釣りのことばかり。この湖には野生のブラウン・トラウトと海からサーモンも上ってくる。夕まずめ、背びれを水面に出して悠々と泳ぐサーモンに何度も地団太を踏まされた記憶がある。
日本の川はもう禁漁期だが、鹿留は管理釣り場なので一年中釣りが出来る。ぼくは年に何度か欲求不満の解消を兼ねてここにやって来る。
# by tatsuokotaki | 2004-11-15 02:40

フラ・リッポ・リッピ            2004年9月4日(土)

ノルウェーのフラ・りッポ・リッピが1980年代にリリースした『スモール・マーシー』というアルバムが、ぼくの気に入りナンバー・ワンのアルバムだ。日本ではCD化されてなくて、ロンドンやパリに行く度に10年以上探し続けていた。
先日インターネットを検索していたら、偶然アメリカのCDショップのデッド・ストックを見つけ大枚100ドルもはたいて手に入れた。 ファースト・アルバムとカップリングされたCDが昨年発売(輸入盤のみ)されているが、ぼくは当初のオリジナル・ジャケットCDがどうしても欲しくて探していた。
Knut Bry撮影の、雨に濡れた水路のジャケット写真(このアルバムの全体のイメージをかなり決定づけている)が何ともさりげなく美しい。 
雨の夜このアルバムを聴いていると、頭の中に春の温かい雨の情景が浮かんで来て、幸せな気持ちになる。
因みに4枚目のアルバム『ライト・アンド・シェード』は、スティリー・ダンのウォルター・ベッカーがプロデュ-スしているが、この後のアルバムはどんどんムード・ミュージックと化してしまって、残念ながらついていけなくなった。
# by tatsuokotaki | 2004-09-05 04:18

野反湖に行った           2004年8月27日(金)

群馬県の野反湖に撮影に行って来た。野反湖はフライ・フィッシングに何度も訪れているが、まるでスコットランドにでもいるような雄大な風景が広がっていて気分がいい。
台風の影響で、湖のある山頂は一面の霧。遊歩道を少し歩いて30分程撮影したところで雨が降り出した。撮影をきりあげて、雨がぱらつく中を湖畔まで降りてみた。
今年の夏は雨が少ないせいか水位がかなり低く、おまけに湖畔に下りる道には、いつもは無い熊出没注意の看板まで立っている。4月に気温が一気に29℃まで上がり、その数日後には0℃に下がったそうで、熊も気が立っているのではとのことだった。異常気象の影響は山に住む動物達にも少なからず及んでいるようだ。
雨が激しくなってきたので車にもどり、今夜の宿、尻焼温泉の白根ハイムへ向かった。
掛け流しの温泉に入って、宿の手作りの豆腐料理で夕食。先日来、天然温泉と称して入浴剤を入れていたという話題がメディアを賑わせているが、ここは正真正銘の天然温泉だ。夕食後、吉田拓郎の大ファンだという宿のご主人とウイスキーを飲みながら午前一時までおしゃべりした。ギター談議に始まり、宿にやって来る面々の驚くような言動やイギリスの話題まで、時間を忘れて楽しい一夜を過ごさせてもらった。
最近の若者は、男同士で旅行に来ても一緒にお風呂に入るのを嫌がるそうだ。「お風呂がいくつあっても足りません」と宿のご主人。いやはや驚いた…。
# by tatsuokotaki | 2004-09-03 01:04 | Trackback | Comments(0)

アメリカ・ロケから帰ってきた     2004年8月16日(月)

九日間のアメリカ取材から帰ってきた。
東京は朝のうち雨が降ったとかで、久しぶりに涼しい一日だったようだ。今回の仕事はガーデニング雑誌のために、アメリカ南部の庭とナーセリーを廻る旅。
アメリカは以前ニューヨークに一度行ったきりで、ほとんど事情がわからない。ヨーロッパの庭園は沢山見ているが、アメリカ南部なんて、ってな気持ちで出かけて行ったのだが、それなりに面白かった。アメリカの庭はヨーロッパに較べると、はるかに洗練度に欠けるが、個人の庭などにアメリカ人らしい大らかさがあって、それはそれで捨てがたい。なんといってもあの土地の広大さは日本人のぼくには羨ましくもあるが、収拾がつかないなーといった感じだ。
今回の旅で一番の収穫は、ナッシュビルのカントリー・ミュージック。ナッシュビルは行く前から楽しみにしていたのだが、予想をはるかに超えてエキサイティングだった。時間の都合でグランド・オール・オプリーには行けなかったけれど、JETROのM氏に案内して頂いてワイルド・ホース・サルーン、ステーション・イン、トッツイーズ・オーキッド・サルーン、ブルーバード・カフェと、ライブハウスをハシゴした。中でもブルーバード・カフェは出演ミュ−ジシャン、観客、店のムード共に最高だった。
ヴィンテージ・ギター・ショップのグルーン・ギターズにもぜひ寄りたかったのだが、今回はかなわなかった。
日本に帰ったとたん頭の中のナッシュビルがどんどん膨れてきていて、何やらこれからナッシュビルにはまりそうな気配がしている。
# by tatsuokotaki | 2004-08-16 04:46

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