小瀧達郎気紛れ日記


by tatsuokotaki

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つげ義春『ねじ式』の風景       2010年3月28日(日)

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房総の太海、仁右衛門島に渡る小さな桟橋に程近い場所に、つげ義春の「ねじ式」のモデルになった風景が残っている。
仁右衛門島は周囲1キロ程の島で、渡船に乗って観光することもできるが、いまでも所有者の老夫婦が住んでいる。春に訪れると、遊歩道沿いに群生する明日葉や島内の植物群が艶やかな房総の春を謳歌している。真偽のほどは定かでないが、島の裏手には頼朝が石橋山の合戦から逃れ隠れ住んだという洞窟も残っている。
元『ガロ』の編集者で、つげ義春の数々の名作を共に生みだした編集者 高野慎三氏の著書『つげ義春を旅する』(ちくま文庫)によると、「ねじ式」は発表当時つげファンの中でも拒否反応を示す人が多かったという。ぼくは小学校卒業と同時に「赤胴鈴之助」と決別して以来、なぜか大学時代もあまり漫画は読まなかった。しかし、つげ義春、水木しげる、楳図かずおの3人だけは例外で、つげ義春の「ねじ式」や「ゲンセンカン主人」などは拒否反応どころか、圧倒的に感動させられた。
『つげ義春を旅する』には、「ねじ式」に出てくる「メメクラゲ」は、つげさんが書いた「xxクラゲ」を高野さんが誤植して「メメクラゲ」になったなどという面白いエピソードも語られている。
b0011771_1714580.jpg「ねじ式」でSLが登場してくる階段で撮影していたら、近所のおじさんに「つげさんですか?」と話しかけられた。つげさんがこの場所を訪れた60年代とは家の様子(外壁が新しくなり窓枠はアルミサッシに変わった)は多少違っているが、右手のコンクリートの土台はそのままで、そこに「つげ義冶(春が違ってました)の代表作」というプレートが付けられていた。
地元のおじさんがしきりに「発想が凄いよな~!」と言っていたが、確かに見逃してしまいそうに一見変哲のない場所なのだが、ここにSLを登場させるという斬新な発想はつげ義春ならではのものだろう。
写真左「ねじ式」より
©つげ義春
by tatsuokotaki | 2010-03-28 23:37 | Trackback | Comments(4)

You Must Believe In Spring   2010年3月22日(月)

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春の日差しがあたたかい一日。それでも昨日の「春分の日」は薄着で出かけたら、夜になって車の温度計が8℃まで下がっていた。一日の寒暖の差が10度以上はけっこう堪える。
振り替え休日の今日は久しぶりに屋上にノート・パソコンを持ち出して、Bill Evansの「You Must Believe In Spring」を聴きながら残っている仕事を片付けた。

by tatsuokotaki | 2010-03-22 23:43 | Trackback | Comments(0)

モーガン・フィッシャー ライブ     2010年3月19日(金)

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今夜はgallery bauhausで開催中の写真展にあわせて、モーガン・フィッシャー・ライブ&トークがありました。たくさんのモーガン・ファンが集まってくれて大盛況でした。
「ぼくの演奏を聴きながら眠る人がけっこういます」とモーガン氏が言ってましたが、演奏を聴きながら気持良さそうに寝息を立てている男性が印象的でした。ぼくも寝る前にモーガンさんの曲をよく聴いています。
氏がこだわっている古いオルガンは、最新のデジタル楽器より脳の「アルファ波状態」を生みやすいのかもしれません。ライブの最後は、モーガンさんのボーカルでモット・ザ・フープルの「All The Young Dudes」も聴けて最高の一夜でした。
by tatsuokotaki | 2010-03-19 23:57 | Trackback | Comments(2)

ニール・カサール写真集『A View of Other Windows 』

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Neal Casalからサイン入りで初の写真集『Ryan Adams & the Cardinals: A View of Other Windows 』が届いた。ニールがギタリストとして参加しているライアン・アダムスのバンドを撮影したものだ。
2007年の12月から2008年にかけてgallery bauhausでニール・カサールの写真展をしたが、その時展示した写真もたくさん入っていた。ハード・カヴァー160ページ、amazonで2千円はお買い得!ライアン・アダムスのファンでなくても十分に楽しめて見ごたえのある写真集です。ライカで撮影したモノクローム写真は、ニールの写真のセンスの良さが際立っています。
by tatsuokotaki | 2010-03-17 22:29 | Trackback | Comments(0)

 デジカメ マジカメ    2010年3月16日(火)

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ある企業のPR誌をめくっていたら、海外の空港でフィルムを見慣れない若い税関職員にフィルム・ケースの蓋を一本一本開けられ閉口したという写真家の話が出ていた。
え~!っというような話だが、そんな話があたりまえのような時代が来ているのかもしれない。
ニコンや、あのライカまでもがフィルムからデジタル・カメラに移行したのがつい最近だったように思えるのに…。ぼくもデジタル・カメラは使っているし、ライカのM9(デジタル・カメラ)は道具としては確かに魅力的だと思う。でも実際のところ買ってどういう撮影に使用するのかと考えると、ハタと考え込んでしまう。ブログ用のカメラに80万円はいくらなんでも高すぎる。
ぼくの知る限りにおいてだが、プロのカメラマンが今日のようにカメラについて語った時代はなかったような気がする。「弘法筆を選ばず」といいますが、カメラについて語ることと良い写真を撮ることは話が別で、自分にあったカメラを探すことが一番だと思うのですが。
先日、写真家の高梨豊さんがぼくのさげてたコンタックスG2を見て「マジカメですね」といっていた。デジタルカメラに対してフィルム・カメラをマジカメというそうだ。

写真はぼくのライカM6+ズミルックス50mmとコンタックスG2+ビオゴン21mm。
ルミックスDMC-L10 (デジタル)+ズミルックス25mmで撮影。軽井沢にて。

by tatsuokotaki | 2010-03-16 22:55

奥日光                  2010年3月8日(月)

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春めいたと思ったら季節は逆戻りして奥日光は昨夜から雪。せっかく芽吹いた木々が再び雪に覆われてしまった。
久しぶりにローライ・フレックスを持ち出して撮影に出た。昨日は華厳の瀧、今日は湯の湖から湯瀧までをモノクローム・フイルムTRI-Xを使って撮影した。
冬の湯の湖は夏と違って静寂そのもの。時折アマチュア・カメラマンに出会うくらいでほとんど人影がない。これほどの積雪は予想してなかったので、思わぬ雪景色を撮影できて幸運だった。ずっとヨーロッパばかり廻っていたので、いま日本の写真も撮り始めている。
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中禅寺金谷ホテルのロビーでは、大谷石の暖炉に赤々と薪が燃えていた。
冬は料金が半額の上、チェック・アウトが午後1時という特典もついている。
今年は花巻、那須、信州、新潟と雪見温泉に出かけたが、奥日光で思わぬおまけがついてきた。
中禅寺金谷ホテルの温泉は、日光湯元から引き込んだ白濁した硫黄泉のかけ流しで入るとかなりガツンとくる。長い夜は佐々木譲の『廃墟に乞う』を読んで過ごした。

by tatsuokotaki | 2010-03-08 23:11

国家権力      2010年3月3日(水)

今年1月、岩手県一関市で交通違反の取締りにあいました。取締り云々はさておいて、その時の一関の警官の態度の大柄なこと。
東京の警察官は低姿勢でやんわりくるが、岩手のそれは東京と違って「お上にタテつくのかー」みたいな感じでポケットに手を入れてエラそうにやって来た。
交通違反とされる事実そのものにも納得がいかなかったので、現場となった橋の上で40代と思われる警官と数十分やりあった。
岩手の人は警官にタテついたりしないのかどうかしりませんが、その警官はだんだん興奮してきて、振り向きざまに思わず肘でぼくを小突いてきた。ぼくも思わず「あ~!」と声を出したが、これは明らかにマズいわけであって、真に焦ったのは当然ながらその警官だったわけです。
これを機に事態は急変。橋の上からぼくの車に戻る際、その警官がやにわにぼくの手を握ってきた。ぼくは男と手をつなぐことはめったにない━というか皆無なので一瞬「ウッ?」と思ったのですが、一呼吸おくと相手の懇願するような切実な思いがつないだ手からひしひしと伝わってきて、無下に振りほどくのも酷な気がしてしまったのでした。
その後の展開は笑い話のようですが、「他県ナンバーの車を取り締まるなんてするはずないじゃないですか~」に始まって、目的地のお蕎麦屋さんの場所をパトカーから出してきた大きな地図を広げながら懇切丁寧に教えてくれたりと、それはもう至れり尽くせりといった展開でした。
旅行をしていると色々なことに出会いますが、このときは地方の警察官の権力指向を垣間見たようで、とても不愉快だったので目的の牡蠣そばを食べて早々に東北自動車道に引き返しました。
でも後で考えるとあの警官もあんがい純粋な男だったのかもしれないなー、などと笑いがこみあげてきたのでした。もちろん交通違反はなし。メデタシ、メデタシ…。
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岩手県鉛温泉近くの高倉山で出会ったランちゃん。人が来て興奮状態(人間の子供みたい)でしたが、落ち着いたら生のイノシシの足にかぶりついていました。
 

by tatsuokotaki | 2010-03-03 23:24 | Comments(0)

モット・ザ・フープル写真展       2010年3月2日(火)

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gallery bauhausでモーガン・フィッシャー写真展「Inside MOTT THE FOOPLE」が始まりました。いまや伝説となったイギリスのロック・バンド、モット・ザ・フープル。昨年はロンドンで結成40周年コンサートが行われ、世界中から2万人ものファンが集まりました。
モーガン・フィッシャーは1973年からバンドが解散する78年までキーボード奏者としてバンドに在籍しました。本展では、モーガンがコンサート・ツアー中に撮影したモット・ザ・フープルの写真を展示します。デヴィッド・ボウイも心酔していたという、70年代のモット・ザ・フープルの貴重な映像の数々です。
モーガンさんは85年から日本に在住して数多くのソロ・アルバムを発表しています。ぼくは昔からモーガンさんのアンビエント・ミュージックのファンで、ギャラリーでもよくCDをかけさせてもらっています。
3/19(金)にはモーガン・フィッシャーのソロ・キーボード演奏とギャラリー・トークが開かれます。当夜はキャンドルの灯りの下、アンビエント・ミュージックを中心とした静謐で安らぎに満ちた音楽世界に浸っていただこうと思っています。

詳細はこちらまで。

(C)Morgan Fisher
by tatsuokotaki | 2010-03-02 19:54

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