小瀧達郎気紛れ日記


by tatsuokotaki

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カーニヴァルの夜 -ヴェネツィア-    2006年2月27日(月)

カーニヴァルの夜
ひと気のない桟橋で船をおり
ホテルへの道をたどる
濡れた石畳に、ハリース・バーのドア越しの灯りが揺れて
真っ直ぐにのびた路地の暗闇に吸い込まれてゆく
雷をともなった雪のせいで
賑やかなカーニヴァルの夜も、うって変わった静けさ
家々は鎧戸を閉ざし
暗く迷路のような運河には
ゴンドラが影のように揺れている
こんな夜のヴェネツィアの路地には
湿った空気と共に、不吉な死の匂いが漂っている

誰もいないホテルの受付では
カーニヴァルを祝う砂糖菓子の山だけが
ぼくの帰りをまっていた
あなたがもし、真の孤独を知りたければ
冬のヴェネツィアに来るといい
むろん一人きりで

Carnevale di Venezia 2006
18,feb~28,feb,2006
b0011771_3134585.jpg

Nikon F-100 Nikkor 50mm f2 PKR
by tatsuokotaki | 2006-02-27 23:14 | Trackback | Comments(0)

北朝鮮工作船             2006年2月26日(日)

昨日、撮影で“横浜みなとみらい”に行った際、北朝鮮工作船の展示を見てきた。
平成13年12月22日、九州南西海域で海上保安庁の巡視船と銃撃戦の末沈没した北朝鮮工作船が、海上保安資料館横浜館で一般公開されている。
6ケ月間海底に沈んでいたとはいえ船体の傷みようはひどく、よくぞこれで航海ができたというくらいのオンボロ船だった。日本だったらとうの昔に鉄屑になっていただろう。
船腹にはいたる所に弾痕が残り、激しい銃撃戦の様子がうかがえる。船底には上陸用の小型船が格納されていたようで、これも展示されていた。
乗組員7人は全員死亡、6人は船底で自爆後、溺死状態で発見されたという。天井には自爆の際にできた大きな穴が空いていた。工作員が所持していた金日成のバッジやハングル文字の煙草、日本製の腕時計、身に着けていた防寒用衣類なども並べられていた。
銃撃戦を伝える当時のニュース映像も生々しかったが、これら無言の遺留品が語りかけてくるものも決して少なくない。
拉致問題を含め、北朝鮮という国の背後に横たわる暗く深い闇を思うと、やり場のない無力感と同時に、国家とは何なのだろうと改めて考えさせられる。
興味のある方は是非出かけてみてください。海上保安庁ホーム・ページはhttp://www.kaiho.mlit.go.jp/
NATOの平和維持部隊将校として、コソボに従軍していたという英国人シンガー・ソングライターJames Blunt。アルバム『Back to bedlam』のラストの曲「No bravery」は戦場で書かれたという。随所に印象的なフレーズがちりばめられたアルバムだ。
by tatsuokotaki | 2006-02-26 20:52

百姓ナメると‥           2005年2月24日(木)

2月に入ったとたん、あちこちから花の便りが届き始めた。今週は埼玉県の越生梅林と伊豆の河津桜の撮影に行って来た。
河津桜は例年、川の土手に咲く菜の花との饗宴が見事なのだが、今年は桜が早く咲いてしまって菜の花が追いつかなかった。河津より少し南に位置する、下賀茂の“みなみの桜”は、とっくに盛りを過ぎていた。
近頃田舎に行くと、ルート沿いに“道の駅”というのがあって、地元で採れた野菜や特産品を安く売っている。ぼくは常々、日本の物流システムに疑問を抱いているので、地元産の新鮮な野菜や果物が、中間業者を介さずに消費者に届くのは大歓迎だ。
パリの市場などに並ぶ泥付きの野菜を見る度に、東京では何故こういう野菜が買えないのかといつも思ってきた。
一方、道路沿いの小屋やテントで売っている商品の中には、市場に出せないものに結構な値が付いていて、安いと思って買うと裏切られることがよくある。
野菜の無人販売というのも地方でよく見かける。こちらは一袋100円くらいで、お客は備え付けの箱に買った分のお金を入れるというものだ。夏には切ったスイカを売ってたりして、以前撮影に行った際、スタッフ数人と道端で盛大にタネを飛ばしながらスイカを食べたこともあった。
無人販売はそのおおらかな精神が好きだ。でもごくたまに、お客がお金を入れるかどうかを物陰でじっと監視してるお百姓さんがいる。
ぼくは先日、たまたま500円硬貨しか持ちあわせがなく、5袋選ぶのに長い時間を要してしまった。ぼくが車にもどると同時に、物陰からおばあさんが出てきて、すごく疑わしげな目でぼくを見るのだ。心の中でぼくは「ちゃんと500円入れたぞー」と叫びつつその場を後にしたのだが、何となく後味が悪い思いをした。
南仏に移住した英国人ピーター・メールのベスト・セラー本『南仏プロバンスの12ケ月』の中に「百姓に逆らうとしっぺ返しを食うということさ」というくだりがあって、とっさにその台詞を思い出した。でもお百姓さんの気持ちを踏みにじるようなことをする、けしからんフトドキ者がいるのも事実なんでしょうね。
人にお金を貸す時は、返してもらうのをあてにするなという人がいるけれど、無人販売はお金を入れずに品物を持ち去る輩を容認したうえで成りたっているような気もする。そのあたりのおおらかさが都市住人の心をくすぐるのだが、お百姓さんからみればそれは勝手な論理なのだろう。ぼくは面と向かって値段の交渉はするけど、無人販売でお金をごまかすことはしない。これは人間の品性の問題であります、なんてね。
でも日本でもフランスでも百姓ナメるとロクなことはない。これは万国共通、食物生産者はいざとなったら強いのだ。
by tatsuokotaki | 2006-02-24 19:18 | Comments(0)

春まだ遠き            2006年2月20日(月)

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春の気配を感じたと思ったら、再び冬に舞い戻ったような冷たい雨。今日は一日中写真のプリント作業をしていたので、夜コンビ二に宅急便を出しに行ったついでに散歩してきた。
吐く息が白くなるほど冷たいが、雨上がりなので空気が澄んでいて気持ちが良い。いつものように神田川にそって水道橋まで行って、アテネ・フランセの前を通り聖橋経由で帰宅。
コンビ二の書棚には、そろそろ桜特集号が並び始めた。
一年がほんとうに早く過ぎてゆく。先日テレビを観ていたら瀬戸内寂聴さんが「私なんか明日死ぬかもしれないと思いながら毎日生きてるわよ」とおっしゃっていた。
明日死んでも悔いのない人生を生きたいものだ。
by tatsuokotaki | 2006-02-21 00:34

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