小瀧達郎気紛れ日記


by tatsuokotaki

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ぼくの学生時代     2005年4月27日(水)

今日は午後から、以前平凡社にいたWさんと雑誌のグラビア用の写真のセレクトをした。Wさんとは平凡社の雑誌『太陽』のイギリス取材で一緒に旅をしたことがある。惜しくも廃刊になってしまった『太陽』は、写真学生だった頃のぼくにとっては憧れの雑誌だった。
当時ぼくが通っていた東京造形大学の写真科には、石元泰博氏を中心に、大辻清司、東松照明、高梨豊、奈良原一高氏等そうそうたる写真家が教えに来ていて、雑誌『太陽』は彼等の写真家としての活躍の場でもあった。ぼくは『太陽』が廃刊になる寸前にすべりこみセーフで仕事ができたことになる。 
当時の造形大学は、デザイナーの杉浦康平、勝見勝、木村恒久、勝井三雄、建築家の磯崎新、彫刻家の佐藤忠良氏等々、今振り返ると考えられないような多くの巨匠が専科の講義を受け持っていた。ぼくは後年、仕事をご一緒させていただくことになる蓮実重彦氏の授業をマン・ツー・マンで受けたこともある。その時は、ぼくが沖縄で撮ってきた写真を、蓮実氏が一枚一枚丁寧に見てくれた。
当時の造形大学は高尾の山の中の八王子城址という所にあった。小さな沢をまたぐように建てられた浦辺鎮太郎氏設計の校舎は、中央が大きな吹き抜けになっていて、なかなか風情のある建物だった。
ぼくは東京造形大学の3期生なので、入学時は必然的に4年生はいなかった。でもぼくの入学当初の第一印象は、なんでこんなアクの強い奴ばかりが集まったのだろうという酷いものだった。おそらくぼくも、他の学生からはそう思われていたに違いないが。
写真科が一学年15名程度の少人数制だったので、上級生とは全員お友達という雰囲気だった。
ある日、校舎の吹き抜け部分にロープを渡して、写真科の上級生が綱渡りをしたことがある。25m程の距離を一人目のH君は猿の如くなんなく渡ってみせた。それに続いたのが負けず嫌いのE君だった。ところが3分の2くらいまで行った所で手がいうことをきかなくなってしまい、ザイル!ザイル!などと叫んでいる間もなく、E君はバンザイ状態のまま真っ直ぐ落下していった。校舎は3階建てだが、谷底状の沢をまたいでいるので実質的には5階くらいの高さはあったかもしれない。E君は墜落のショックで気を失い、救急車で八王子の病院へ運ばれた。
ぼくを含めた数人が落下したE君を3階の窓から見ていたのだが、沢の斜面に横たわるE君のズボンの内側の太もも部分が大きく裂けていて、ショックの大きさを物語っているようだった。全員がE君の容態を案じて病院からの知らせを待った。
数時間後、学生ホールに行くと病院に行ったはずの学生がいつの間にか戻っていて、タバコを吸いながら寛いでいるではないか。すかさず容態を聞くと「あの野郎、病室で口笛ふいてやがった」と怒っている。ズボンは最初から破けていたそうだ。
おそらく沢の斜面の土が柔らかく、クッションの役目をしたのだろう。それまで心配していたぼく達も急に馬鹿らしくなって、その場は急にしらけたムードになって一件落着した。
E君は後年、自殺して亡くなった。
by tatsuokotaki | 2005-04-29 06:43

『サボテンの花』       2005年4月14日(木)

このところ『サボテンの花』(そう、昔のチューリップの曲)を毎日のように聴いている。
チューリップというバンドはもちろん以前から知っていたが、実は全く興味がなくてまともに聴いたことがなかった。
先日、TVで深夜の明石家さんまのトーク番組を観ていたら、財津和夫が出ていて『サボテンの花』をアコースティック・ギター一本で弾き語りしていた。それがスゴク良くて、すっかり財津和夫ファンになってしまった。さっそく昔のチューリップのCDを手に入れた。チューリップの他の曲は、あまり好きじゃないけど『サボテンの花』はなかなかの名曲です!財津和夫があらためてソロでレコーディングして(絶対にアコーステック・バージョンで)出したら売れると思うけど如何なものでしょう?

あとで知ったことだが『サボテンの花』は3バージョンあった。一つめはチューリップの演奏、他の二つは財津和夫のソロで、ぼくはオフ・コースの鈴木康博がアレンジしているアコースティック・バージョンがいちばん好きだ。
by tatsuokotaki | 2005-04-15 01:21

ありがとう        2005年4月10日(日)

ホーム・ページを開設してから、たくさんの方からメールをいただくようになった。なかには心あたたまる励ましのメールなどもあって、この場をかりてお礼を申し上げます。
昨日は中学1年生の男の子から、「小瀧さんの写真を見て感動しました。どうしたら写真家になれますか」といったメールが届いた。こういうのは何だかとてもうれしい。
ご主人を亡くしたばかりの女性から、ぼくの1枚の写真を見て「心から泣くことができました」というメールをいただいたこともある。
ぼくは別に世の中のため、人のためと思って写真を撮っているわけではない。でも、ステキな文章を読んだり音楽を聴いて自分が救われることがあるように、ぼくの写真が結果的に何かの、誰かの役に立てたとしたら、これはとてもうれしい。
ぼくもいろいろな問題をかかえて生きているけれど、みなさんも自分を大切にしてください。
若い頃は目上の人がホメてくれるけど、大人になるにつれて誰もホメてくれなくなる。大人になったら、頑張ったときは自分で自分をホメてあげて、自分を好きになるような生き方をしないと…と心がけている。
by tatsuokotaki | 2005-04-10 04:10

フォーエバー・ヤング     2005年4月9日(土)

日本人は海外に行ったりすると往々に、実際の年齢よりも若くみられるようだ。ぼくもご多分にもれずで、日本にいても歳相応にみられることがあまりない。
時々郊外の大型園芸店などで地面に花の鉢をたくさん並べて配色など考えていると、買物に来た御婦人に「ちょっとお兄さんこれいくら?」とか聞かれたりする。最初の頃はクサッていたのだが、ある日ガーデニング誌『BISES』編集長の八木さんにその話をしたら「あら、それってステキなことじゃない」といわれ、それもそうかなと素直に納得した。
10年以上前、ロンドンのハイド・パークを散歩していて、若い男性ガーデナーが咲き終わった小さな花弁を丹念に摘み取っているのを見て妙に感動したことがあった。
塩野七生さんは「日本の男はどうしてもっと自然に女性に花をプレゼントできないのかしら」と言っていたが、最近は花屋さんで若い男性をみかけることも多くなった。パリやロンドンでは、花束を抱えて帰宅する男性は日常的に見かける風景だけれど。
話を年齢のことに戻そう。
ぼくは常々、権威的なジジイにだけはなるまいと自分で心がけている。昔、パリから日本に戻る飛行機で、画家の菅井汲さんを見かけたことがある。一見パリのカフェで見かける労働者といった雰囲気なのだが、セーターにさりげなくマフラーを巻いたジーンズ姿が実にカッコよかった。
あんな歳のとり方が出来たら最高だと思っている。
by tatsuokotaki | 2005-04-09 03:09

抗鬱剤とストリップティーズ   2005年4月6日(水)

先週末、府中のS病院で処方してもらった抗鬱剤が合わなくて3日程最悪な気分だ。先生に電話して、薬を飲むのはとりあえずやめたが、月、火と打合せで人に会っている間もすごく気分が落ち込んでいた。
今日は朝一度起きて部屋を掃除してから、再びベッドに横になった。
ベッドの中で友人のカメラマンT君に電話して彼の友人の鬱の話など聞いた。「何か気晴らしでもしといでよ」とT君に励まされる。
夕方から外出。浅草のヨシカミで食事してから、8時過ぎからロック座に入って終演までストリップを観た。特別出演の白鳥さくらちゃんが、コンピューター・グラフィックスで作り上げたサイボーグ美少女の様―顔は小さくて小柄だけどオッパイはとても大きい―。
舞台に一番近い袖で観ていたら、時々踊り子さんに間近で悩ましい目で見つめられたりしてけっこうドキドキした。でも文字通り“裸一貫”で生きている彼女たちは見ていて清々しくて、すこし元気をもらった気がした。
by tatsuokotaki | 2005-04-08 00:19

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