2005年 06月 01日
蜘蛛と鳥瞰 2005年5月31日(火)
どちらも見ている間に出来上がってしまうのだが、食用にするために無農薬でバラを育てるまでの苦労が大変だ。カゴいっぱいのバラの花びらが、ジャムにすると小さなひと壜になってしまう。
今日は“B”誌のY編集長も合流してバラが満開の庭を撮影したり、七里夫妻の無農薬バラ作りのお話を伺った。7年物のバラのリキュールを飲ませてもらったが、これは絶品だった。
取材の後Yさんと共に、ぼくがいつも泊めて頂いている宿“ブルー・イン・グリーン”に戻って、コーヒーを飲みながら君島さんとしばらく話をした。
電車で帰京するYさんを下田まで送ってから、河内温泉金谷旅館に寄って温泉に入った。今日は午後から夏のような日差しが照りつけて、とても暑い一日だった。
露天風呂でいつものように寝転んでいると、頭上で蜘蛛が巣作りをしていた。夕暮れ時のグレーの空を背景にすると、糸が見えないので蜘蛛が空中で奇妙なダンスをくりかえしているようだった。蜘蛛からはぼくがどんな風に見えるのだろう。
先ほど君島さんと今年の夏、伊豆の海でシュノーケリングを教えてもらう話をしていたら、「海に浮かんで遥か下の海底の魚を眺めていると、自分がまるで鳥になったような気がする」と彼が言っていた。
蜘蛛から鳥瞰するぼくは、海底の魚みたいなのだろうか。
by tatsuokotaki
| 2005-06-01 23:45