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国家権力      2010年3月3日(水)

今年1月、岩手県一関市で交通違反の取締りにあいました。取締り云々はさておいて、その時の一関の警官の態度の大柄なこと。
東京の警察官は低姿勢でやんわりくるが、岩手のそれは東京と違って「お上にタテつくのかー」みたいな感じでポケットに手を入れてエラそうにやって来た。
交通違反とされる事実そのものにも納得がいかなかったので、現場となった橋の上で40代と思われる警官と数十分やりあった。
岩手の人は警官にタテついたりしないのかどうかしりませんが、その警官はだんだん興奮してきて、振り向きざまに思わず肘でぼくを小突いてきた。ぼくも思わず「あ~!」と声を出したが、これは明らかにマズいわけであって、真に焦ったのは当然ながらその警官だったわけです。
これを機に事態は急変。橋の上からぼくの車に戻る際、その警官がやにわにぼくの手を握ってきた。ぼくは男と手をつなぐことはめったにない━というか皆無なので一瞬「ウッ?」と思ったのですが、一呼吸おくと相手の懇願するような切実な思いがつないだ手からひしひしと伝わってきて、無下に振りほどくのも酷な気がしてしまったのでした。
その後の展開は笑い話のようですが、「他県ナンバーの車を取り締まるなんてするはずないじゃないですか~」に始まって、目的地のお蕎麦屋さんの場所をパトカーから出してきた大きな地図を広げながら懇切丁寧に教えてくれたりと、それはもう至れり尽くせりといった展開でした。
旅行をしていると色々なことに出会いますが、このときは地方の警察官の権力指向を垣間見たようで、とても不愉快だったので目的の牡蠣そばを食べて早々に東北自動車道に引き返しました。
でも後で考えるとあの警官もあんがい純粋な男だったのかもしれないなー、などと笑いがこみあげてきたのでした。もちろん交通違反はなし。メデタシ、メデタシ…。

国家権力      2010年3月3日(水)_b0011771_3521623.jpg

岩手県鉛温泉近くの高倉山で出会ったランちゃん。人が来て興奮状態(人間の子供みたい)でしたが、落ち着いたら生のイノシシの足にかぶりついていました。
 

by tatsuokotaki | 2010-03-03 23:24 | Comments(0)

小瀧達郎気紛れ日記

by tatsuokotaki
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